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2007年12月29日
Topアンティーク > 椅子

●椅子(No.8):破損個所の修復と修理 その1

下の椅子を分解している時に、破損した個所を直します。

img_528067_5643213_1 

破損した個所は、画像で言うと脚の下の方についている「H形」をした支えです。
初めての分解だったので、わりとラフに叩いて外していました。
案外外れるもので、調子よく叩いたら・・、当然「バキッ!!」っと割れたんです。

その部分がこちら!

img_528067_6289278_0


左側の画像からも分るとおり、角材から円柱の部分を切り出していて、そこが脚につながっていました。
その円柱の部分を見事に折ってしまったのが、右側の画像です。

やはり、分解する時はコツとテクニックを要すようです。ここについては後日書きますね。

当然、相手側の脚にも折れた円柱の破片が残っていますし、この角棒に円柱を再現しないとなりません。
折れた破片が残った脚の方は、同じ径のドリルで穴を空ける要領で取り除きました。

img_528067_6289278_3

さて問題なのは角棒の方で、円柱の径がほぼ角棒(厚み14mm)と同じ巾の12mmであり、 しかも 少し斜めに穴を空けないといけないのです。
脚との接合部分にほんの少しの角度がついているため。さらに、 この角棒の長さが400mm強あるので小さなボール盤やハンドドリルでは上手く穴が空かないと判断できるためです。

そこで、お手軽ではないけど少し大きなボール盤で空ける事にしました。
それがこの写真↓。

img_528067_6289278_1

角棒を側面に固定しているのは、ボール盤のストロークが足りないのと「ほんの少しの角度」を付けるためです。 ← 意味わからないですよね。すみません文才無いもので。

で、空けた穴に12mmの丸棒を入れてみたのがこれです。

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つづく!!

2007年12月21日
Topアンティーク > 椅子

●正義の味方 『ストライダー』

今日はじめて読んでくれた人は、タイトルだけでは意味が分からないと思います。^^
アンティークの椅子の座面の張替えをしています。

もし良かったら、かなり前ですが続きなのでこちらも見てください。
http://www.inoha.jp/blog/archives/cat5/cat13/

さて、アンティークを直していく時、大概はググって見ると情報は手に入りました。もちろん、 その情報を元に自分で実行して初めて理解できる内容が殆どですが・・。
そして、その時々でHPから教わったり、時には見知らぬ人が助けてくれたりと・・・。
いずれにせよ自分で行動しないと何も始まりません。

で、今回 お世話になっているのが、
ストライダーさん!!
http://homepage.mac.com/aranobi/

今回の「ウレタンスポンジについて」もまさにそんな状況で、今日までに16通のメールをやり取りしています。

僕がこの様な事を書くのは、「情報は氾濫していて、良いか悪いかも自分の判断で、 行動してみないと結論が出ないことがたくさんあります。また、どうやっても分らない事も必ず有ります。でも、 助けてくれる人も必ずいるって事です。」
あまりにも気軽に相談だけするってのは、考え物ですが「一人だけで悩んでいるのも考え物です。」

案外簡単に分ったり、教えてもらう事だってあります。

ここからの文は、あまり意味ありませんが、ストライダーさんとのやり取りを記載してみます。

ここから---------------

1通目!                                    
はじめまして

○×と申します。
社業とは別ですが、椅子の生地張替えを考えています。
脚数にして11脚以上あるので、自分での張替えを考えています。
チップウレタンや硬いウレタン、柔らかいウレタンを組み合わせると
良いと本に書いてありましたが、
その厚みや種類型番が判りません。
よろしければご指導いただけないでしょうか。

購入する場合は定尺を考えています。
椅子の種類は、英国アンティークで座面が外せるタイプです。

よろしくお願い致します。m(__)m

2通目!                                    
○×さま

こんにちは、Striderです。
お問い合わせありがとうございます。

○×さまサイドでDIYとしてクッション材を
作るのであれば定尺での販売も可能ですし、
当方でタチ・接着も含め、ご指定のサイズ寸法に
加工も可能です(但し加工料別途ですが…)

トータルの厚み、作ろうと思っているソファーのサイズ、
数量、クッション材の硬度のイメージをご連絡下さい。

3通目!                                    
ストライダーさま

早速のご返事ありがとう御座います。
心有るご返事感謝します。

> トータルの厚み、作ろうと思っているソファーのサイズ、
> 数量、クッション材の硬度のイメージをご連絡下さい。

え~、椅子はダイニングチェアと思って下さい。
座枠のサイズですが、約450mm×360mmですが、
これは現在修理中のものです。
11脚の殆どがそのサイズが違います。ただ基本的構造は同じ様なものです。
強度のイメージは、「かっちり」!!??(笑)
ウレタンのイメージは、下から
硬く厚手のウレタン⇒柔らかくて薄いウレタンシート⇒やや硬めのウレタンシート
の3層構造がいいのかなぁ と思っています。
具体的な厚みや硬さは分らないのです。

5通目!                                    
こんにちは、Striderです。
ご連絡ありがとうございます。

サンプルを郵送する手配をいたしますので
郵送先のご連絡をお願いいたします。

6通目!                                    
ウレタンフォームのサンプル届きました。
ありがとう御座いました。m(__)m

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分かり易いサンプルです!
検討します。
質問ですが、各サンプルの厚みは
他の寸法があるのでしょうか?
3層を考えていまして、
硬く厚手のウレタン+柔らかくて薄いウレタンシート+やや硬めのウレタンシー
が、30mm~50mm+15mm+15mm
を想定しています。
この各厚みに何の根拠もないので、ご提案いただけると幸いです。

6通目!                                   
こんにちは、Striderです。
ご連絡ありがとうございます。

ほとんどのウレタンの原反ブロックは車のような大きいもので
それを必要な厚みに加工いたします。

11脚分作るとの事ですが、厚みが全て同じなら
比較的安価には加工できるかと思いますが…。。

トータル80mmで3層にするのであれば、(ベースから)
チップウレタン40mm(中硬度)+
ERG-Hウレタン20mm(高弾性ウレタン)+
EFFウレタン20mm(ソフトウレタン)という感じでしょうか
最後にEFFウレタンで巻き付けるようなイメージです。
いかがでしょう?よろしければまたご連絡下さい。

15通目!                                  
こんばんわStriderです。

素材の件ですが、トータルの厚みが50mmでしたら
チップウレタン30mm、高弾性ウレタン20mmでもよいかと思います。
さらに樹脂綿で巻き付けるなどでもクッション性がよくなります。
すべて決まりましたらまたご連絡下さい。。

16通目!                                  
こんにちは、○×です。^^
そろそろ、決めないといけませんね!
では、
> 素材の件ですが、トータルの厚みが50mmでしたら
> チップウレタン30mm、高弾性ウレタン20mmでもよいかと思います。
> さらに樹脂綿で巻き付けるなどでもクッション性がよくなります。
全てこれで行きましょう!!!
定尺で、チップウレタン30mm、高弾性ウレタン20mmを各1枚。
同じ大きさの、樹脂綿を1枚、お願いします。
11脚文に足りないのは分っていますが、
とりあえずです。

ここまで-----------------

ほぼ原文のまま載せました。別に隠し立てする必要が無いので載せましたし、もし 同じ様な事で悩んでいる方がいたら参考にして下さい。

 

2007年03月11日
Topアンティーク > 椅子

●ウレタンスポンジについて その1

古い椅子、とりわけ英国のアンティークの椅子は長く使われる事を前提に作られているように感じます。
その作りは非常に頑丈で、座面においては張替えが楽なように取り外し式となっているものが多いです。
現代の椅子は、非常に合理的に作られている代わりに 何か個性が少ないように感じます。
もちろん現代でも非常に良質の椅子を輩出している工房もありますし、素敵な椅子も少なくありません。
物に愛着を持ち、大切にしていくことの楽しさを修理を通して感じたいし感じています。
バラして、少しずつ出来上がっていく様を見ていくと、すべて自分で作ったかのような錯覚に陥りますし、 その椅子たちを通して長きに渡って生き抜いて来た「さま」を感じ取れます。

椅子の座面を張り替える時に一番の課題が、その座り心地です。
ウレタンが最良の方法ではないけど、唯一身近で現実に手に入る素材である事は間違いないと思います。

と言っても、ウレタンなんて扱ったことがありません!
ですから、ググってみて見つけました、いい会社!!
ストライダー
http://homepage.mac.com/aranobi/

現在、メールでのみのやり取りですが、
こんなの↓ 送っていただけました。
img_528067_6214420_0
img_528067_6214420_1
さて、このサンプルを見て「ウレタンってこんななの!!」って思ったのは僕だけでしょうか?
こんどは、この厚みと何層にするかを決めなくてはいけません。
基準がない僕にとっては???

で、さっき ハンズに電話してみました!

ぼく:「すみません! ウレタンについてお聞きしたいのですが素材の階お願いいたします。」
オペレータ:「少々お待ちください。」
ぼく:「・・・・。」
オペレータ:「どうぞ~!!」
店員:「ハイ、5Fです。」
ぼく:「椅子に使うウレタンについてお聞きしたいのですが、どのようなウレタンを、どのくらいの厚みで、何層にすれば良いのでしょうか? 」
店員:「すみません。ウチは素材を扱っているので、~の品番のウレタンがあるかは答えられますが、 その選択だとお答えできる者がいません。」
ぼく:「一般的な感じで結構なのですが・・。」
店員:「一般的と申されても、何が一般的なのか判断しかねますし、そのような用途での使い方が判るものがあいにくいませんので。」
ぼく:「そうですかぁ! わかりました。 ありがとうございます。」

とまぁ 概略こんな感じでした。
非常に丁寧な対応でしたし、相手のお話も非常に理解できます。ごもっともです。ハイ。
でも、困りました。
 
どうしたものでしょか。
2007年02月24日
Topアンティーク > 椅子

●ステインについて(椅子No.8)

やってしまいました! 調子こきました。(涙)
先ずは見てください。↓

img_534832_6210384_0 

色見がぜんぜん変わってしまいました。(T_T)

時計のレリーフを塗ったをきは良い感じに仕上がったので、
勢いでやってしまったのです。

今思うと,
時計のレリーフはかなりダークな色をイメージしていたので良かったのですが、椅子のレリーフは当然他の部分と一緒の色味なので、 そこを考慮して 裏で試し塗りをするとか・・・、するべきでした。

かなりショックを受けましたが、それも「味になる」 と無理やり納得しています・・・。

ステインは、色を染み込ませているので元の色に戻る事はないと思っています。
ヤスリがけすれば少しは元の色が出てくると思いますが、それも大変ですし上手くできる自信もありません。
今回のステインは、「ブラウンマホガニー」といって「こげ茶」に近い色になります。
かなりダーク系です。 素人的に言うと「茶の黒系」ですね。
英国のアンティークは、「オーク」が多いのでもっと茶でも黄色っぽい感じがします。

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また、GALLUPにいって探してきます。

この写真が、剥離したあとに右半分だけ塗った状態です。

img_534832_6210384_1

で、全体 に塗った状態。この時点で、かなり落ち込んでいます。

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ちなみに、完成?したレリーフには、シェラックニスを塗ってツヤを出しています。

やっぱりやり直します・・・・。 アルコールに漬けておこう・・・・・。

2006年11月08日
Topアンティーク > 椅子

●変わったクッション材

ド素人ですが、今 英国製の椅子を直しています。 
布がボロボロなので、座面の張替えを考えています。
開けてびっくり、「稲藁、ぺんぺん草、椰子、馬毛など天然の繊維系の材料」が使われているようです。
出来れば「当時のままに!」が目標なので このクッション材を再利用したいのですが、
異常にボロボロなので、やっぱりウレタンフォームにしようと考えています。
もったいないけど、ちょっと使えそうにありません。

これが↓破棄予定の当時のクッション材です。 (多分 70年~80年前のもの)
img_534832_5900950_0
座面をはじめて分解して これが出てきたときは正直 「引き」 ました。(笑)
なんかバッチそうで・・・。
でも、昔々にウレタンフォームが有るわけも無く、自然のものでクッションを作るのは 当り前っちゃぁ 当り前ですね!^^
こんな風に、枠だけの座面に対して 下から座枠⇒力布⇒麻布⇒椰子⇒布(写真では一番下)⇒椅子の生地となっています。
img_534832_5900950_1

ちなみに、上の写真の一番下の布はクッション材(椰子)の上に張ってありました。
この椰子(やし)のクッション材がボロボロで、細かいゴミが出るので下に敷いています。

 
2006年10月11日
Topアンティーク > 椅子

●椅子(No.8) :力布(りきふ)の張替え

それでは、今回は『座面の力布(りきふ)の張替え』です。
修理中の椅子No.8を分解したのが、これ↓

 椅子(No.8) :力布(りきふ)の張替え  
分解にやり方は無いけど、木槌やプラハンマーで優しく大胆に叩いて抜くしかない!!
そのコツは・・・、次回また話します。 適当に叩いて引き抜いたら 1ヶ所 折ってしまったのです。だから、 詳しく今度説明しましょう。^^

きょうは、『力布(りきふ)』の張替えです。
通常力布という名前では、売ってないようです。 DIYショップや手芸店にアクリルバンドやヒラベルトなどの名称で売っているはずです。(これは、力布 相当ですね。)
ショルダーカバンやバックルベルト用の50mmくらいのベルトを探してきました。
色は「ドイト」に白・黒・茶があって、意味もなく「白」を買ってきました。
前もって寸法を測っていました。(400mmくらいが6本)なので、余裕を見て3m買いました。
結果的に引張りしろが必要なので、1mくらい余裕を見たほうが良いでしょうね。安いし!

この画像↓が最初の1本目、写真からもわかるように釘を千鳥に打っています。
「W字」に打つことによって木が割れることを防げるんだそうです。

 椅子(No.8) :力布(りきふ)の張替え
そして、このように引張ってもう片方を付けると「ピンっ」と張って取り付けます。
 椅子(No.8) :力布(りきふ)の張替え
1ヶ所5本の釘を使ったので、6本12ヶ所で 60本の釘を使った事になります。
この釘は、ホームセンターで売っている、1.6mm×16(ユニクロボード釘)で100本80円なり!

力布(りきふ)張替えの全道具は、↓

 椅子(No.8) :力布(りきふ)の張替え
簡単でしょ!! でも、これが実用になるかはわかりません。。 だって 力布って本当にこれでいいのとか・・・、 わからない事ばかり。
なんたって、みようみまねで素人が修理していますから。(笑)
それではまた。
2006年09月24日
Topアンティーク > 椅子

● 椅子(No.8) :座面の張り替え その1

前回の椅子(No.8)の座面を張り替えていきます。
まだ記事を書き始めたばかりなので、特別な用語や道具が出てきますがなんとなく読んでいて頂けると嬉しいです。
時期を見て、簡単な用語集を作りたいと考えます。

まぁ 「ふる~い椅子の座面を張り替えている」のだなぁ と思っていてください。
これから沢山の椅子やら机やら時計やら出てきます。 時には、エスプレッソマシンなんかも!

僕的には、理想のコーヒー店のアイテムの一部なんですけどねぇ!!(笑)

それでは、座面を張り替えていきます。
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英国の古い椅子なので、座面への生地の取り付けは全て 「釘」で打ち付けてあります。
現在の椅子や最近張り替えられた椅子は「タッカー」というホッチキスの大きいやつが使われています。

しかし、「釘」は木の繊維を壊さず繊維を割って刺さっていくので、修復やある程度の繰り返しに向いているのです。
だから、アンティークの椅子には釘を使う職人さんもいるそうです。

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ただ、使われないのは面倒くさい!! 手間が掛かる!! これに尽きるようです。 実は僕もそう感じました。(釘は大変です。)
まぁ 殆どのプロはタッカーを使うだろうなぁ。

さて、そのタッカーは便利で早く作業が終わるが、木の繊維を分断して刺さっていくので、刺さった穴は復活しにくい。
釘の跡も下のように熱湯をかけると、
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下の画像のように穴がふさがるのです。

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タッカーでもふさがるようだか、気の繊維を切ってしまっているのは変わらないですね。(ってその違いが判らん!!)

この座面は枠のみの座で、力布(りきふ)と言われる丈夫な麻布を格子状に張ることによりクッション性を実現したもの。
現在の椅子には殆ど見られない手間のかかる構造のようです。

一般には、力布(りきふ)として売っている事は無いと思います。道具の購入でも触れますが、DIYで「アクリルベルト」 と書いてあったものをメータ単位で購入、代用となるか試してみることにしました。
これは、作業用のベルトや作業バックのショルダーに使われているものです。 手芸洋品店でも同じ様なものを見たのでそちらでも良いのではないかと思う。
 
また、全ての生地を外した骨組みに亀裂が有ったので、膠(にかわ)で接合修復してみました。
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基本は圧着接合が望ましいので、シャコ万で挟み込んでみます。跡が付く事を防ぐ為に当て板や当て布は欠かせません。 (そんな繊細な物でもないかも。)

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そうそう、外した後の布や力布、中のクッション材(藁かなにか??etc)は出来るだけ再利用を試みているが、なにしろ80年近い前の代物 (多分!!)
見た目は良くても実はボロボロなのである。特に力布は再度張り直してみたが、繊維がボロボロですぐに伸びてしまった。

2006年09月21日
Topアンティーク > 椅子

●椅子No.8

椅子の修理のお話。

 先ずはこの写真を見て下さい。

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完成した写真ではありませんよ!(笑)

写真で見ると綺麗ですが、実物は・・・・・・。

これ、オークションで買いました。

塗装はガビガビ、建付けはグラグラ。 写真からは想像できないくらい、くたびれています。

購入してすぐに分解しました。 と言うか 叩いたら外れた! そんな感じでした。

そんな写真と現実の大きな違いに「ショック」を受け、気が付いたら分解していました。

直そうと無意識にしていたんですねぇ。

だから、分解前の写真は無いのです。

だから、次回からはいきなり分解シーンから!!!!

(それにしても、写真って・・・。 写真写りがいいって得ですな。)